[トピックス]

2025/5/29

高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査のご報告④

若者はどのように職業を決めるのか?
~「高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査」のご報告④~


A章 若者はどれくらい将来の「職業」について考えているか?

 

本章では前回から引き続き、

若者が将来の職業についてどのように考えているのか、

どのように変化していくのかを考察していきます。

 

■調査概要

<調査目的>

本調査は高校生・大学生・専門学校生を対象に、 職業を決定するまでのプロセスを明らかにするために実施された。

村上龍の著作『13歳のハローワーク』のオフィシャルサイトである「13歳のハローワーク公式サイト」と(株)応用社会心理学研究所が共同で行った「“しごと観育成”研究会」では、「職業意識」を高めることが進路への納得につながることが明らかになってる。本調査はその一環として、実施された。

 

<調査方法>

本調査は、全国の高校生・大学生・専門学校生を対象に、オンラインパネルアンケートを使用して実施された。

パネルに事前に登録された、高校生500名、大学生500名、専門学校生400名の合計1400名から回答を得た。尚、男女比は均等になるよう、パネルのデータベースから無作為に選ばれた。

アンケートは、スマートフォンやパソコンを通じてオンラインにて配布された。

 

<調査時期>

2024年3月15日~2024年3月19日

 

<調査対象>

日本全国を対象に実施され、各都道府県から均等に以下の回答者が選出された。

全国の高校生、大学・短大生、専門学校生 合計1400名


■調査結果

A-3:キャリアビューの実態 
~キャリアビューを持たずに進路選択~

本節では、若者の職業意識を捉える指標のひとつである「キャリアビュー」に注目し、その実態と課題を明らかにします。

「キャリアビュー」とは、13歳ハローワーク公式サイトと、(株)応用社会心理学研究所の調査研究において提唱された概念です。単に就職先が決まっている状態を指すものではなく、自分が将来働く姿を思い描けているか、中長期的なキャリアの展望を持っているか、という観点を含んだ、より深い職業的自己理解を示すものです。「キャリアビュー」を形成することで、進路への納得度が上がることも明らかになっています。本節では「キャリアビュー」の項目のうち1つを取り上げています。

本調査の結果、キャリアビューは全体的に十分に育まれているとは言いがたいことが明らかになりました。たとえば「5年後・10年後の将来について、非常に、またはやや思い描いている」と回答した割合は、専門学校生でさえ41.6%にとどまっており、高校生は36.4%、大学生では33.6%という結果でした。

一方で、キャリアビューが高い学生ほど、職業決定度が高い傾向が確認されました。これは、キャリアビューが醸成できている人ほど、進路選択や意思決定につながっていることを示唆しています。ただ、キャリアビューを持たずに職業決定をしている学生もいることも明らかになりました。このような結果から、進路指導やキャリア教育においては、単に職業や業界の情報を与えるだけでなく、若者が「自分は将来どのように働きたいのか」というイメージを描けるような支援をすることで、本人が納得した進路選択サポートすることができると考えられます。

 

各立場別(最終学年)のキャリアビュー(1400名回答) 

<自分の将来や仕事について、5年後10年後の、自分が仕事をしている姿を思い描いている>

キャリアビュー別職業決定度(1400名回答) 

<自分の将来や仕事について、5年後10年後の、自分が仕事をしている姿を思い描いている>×<将来の仕事について、どの程度決めていますか?>

 

 

 

 

 

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2025/5/14

高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査のご報告③

若者はどのように職業を決めるのか?
~「高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査」のご報告③~


A章 若者はどれくらい将来の「職業」について考えているか?

 

本章では前回から引き続き、

若者が将来の職業についてどのように考えているのか、

どのように変化していくのかを考察していきます。

 

■調査概要

<調査目的>

本調査は高校生・大学生・専門学校生を対象に、 職業を決定するまでのプロセスを明らかにするために実施された。

村上龍の著作『13歳のハローワーク』のオフィシャルサイトである「13歳のハローワーク公式サイト」と(株)応用社会心理学研究所が共同で行った「“しごと観育成”研究会」では、「職業意識」を高めることが進路への納得につながることが明らかになってる。本調査はその一環として、実施された。

<調査方法>

本調査は、全国の高校生・大学生・専門学校生を対象に、オンラインパネルアンケートを使用して実施された。

パネルに事前に登録された、高校生500名、大学生500名、専門学校生400名の合計1400名から回答を得た。尚、男女比は均等になるよう、パネルのデータベースから無作為に選ばれた。

アンケートは、スマートフォンやパソコンを通じてオンラインにて配布された。

<調査時期>

2024年3月15日~2024年3月19日

<調査対象>

日本全国を対象に実施され、各都道府県から均等に以下の回答者が選出された。

全国の高校生、大学・短大生、専門学校生 合計1400名


■調査結果

A-2:「職業決定度」の学年推移
~大学と専門学校進学時点が一番差がある~

本節では、高校生・大学生・専門学校生における職業決定度の時間的変化について分析します。

まず高校生については、学年が進んでも職業決定度に大きな変化は見られません。具体的には、高校1・2年生の時点で「はっきり決めている」「ほとんど決めている」と回答した割合は43.7%であり、高校3年生になってもその傾向はほぼ変わらず、決定度の大きな上昇は確認されませんでした。

次に大学生に進学した学生においては、最終学年になると職業決定度が上昇し、約10ポイントの増加が確認されます。

これに対して、専門学校生は入学直後から比較的職業決定度が高く、早い段階で明確な志向を持つ傾向が見られます。ただし、その後は大きく上昇することはなく、最終学年においても決定度の伸びは限定的でした。

結果として、卒業時点では大学生とほぼ同程度の職業決定度となっており、「はっきり決めている」「ほとんど決めている」と回答した割合は、大学生が58.3%、専門学校生が62.0%という数値となっています。

 

学年別職業決定度(1400名回答) 

<将来の仕事について、どの程度決めていますか?>

 

◇高校生(1・2年)

◇高校生(3年)

 

(参考)大学・短期大学 進学希望者(高校3年生)

(参考)専門学校 進学希望者(高校3年生)

 

◇大学生

 

◇専門学校生

 

 

 

 

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2025/5/9

高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査のご報告②

若者はどのように職業を決めるのか?
~「高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査」のご報告②~


A章 若者はどれくらい将来の「職業」について考えているか?

 

本章では3節にわたり、若者が将来の職業についてどのように考えているのか、

どのように変化していくのかを考察していきます。

 

■調査概要

<調査目的>

本調査は高校生・大学生・専門学校生を対象に、 職業を決定するまでのプロセスを明らかにするために実施された。

村上龍の著作『13歳のハローワーク』のオフィシャルサイトである「13歳のハローワーク公式サイト」と(株)応用社会心理学研究所が共同で行った「“しごと観育成”研究会」では、「職業意識」を高めることが進路への納得につながることが明らかになってる。本調査はその一環として、実施された。

<調査方法>

本調査は、全国の高校生・大学生・専門学校生を対象に、オンラインパネルアンケートを使用して実施された。

パネルに事前に登録された、高校生500名、大学生500名、専門学校生400名の合計1400名から回答を得た。尚、男女比は均等になるよう、パネルのデータベースから無作為に選ばれた。

アンケートは、スマートフォンやパソコンを通じてオンラインにて配布された。

<調査時期>

2024年3月15日~2024年3月19日

<調査対象>

日本全国を対象に実施され、各都道府県から均等に以下の回答者が選出された。

全国の高校生、大学・短大生、専門学校生 合計1400名


■調査結果

A-1:職業決定度の実態(1)
~将来の進路を職業を決めて検討している人は約半数~

本節では、若者の職業決定に関する実態を見ていきます。

大学生や高校生においては、「将来の仕事について、どの程度決めていますか?」という問いに対し、「はっきり決めている」「ほとんど決めている」と回答した人は4~5割にとどまっており、過半数はまだ職業を明確に定めきれていない状況にあります。

これに比べると、専門学校生ではその割合が約6割とやや高く、比較的職業に対する意識が具体的になっていることが伺えます。ただし、職業人の育成を目的とした専門学校に通う学生であっても、4割近くはまだ職業について明確に決められていないことが明らかになりました。実態にもとづいて高校の進路指導や大学や専門学校での教育を考えるべきと言えます。

また、卒業後に希望する業界・業種について詳しく尋ねた結果も、職業決定の傾向とほぼ同様の傾きが見られました。

 

高校生、大学生、専門学校生別職業決定度(1400名回答) 

<将来の仕事について、どの程度決めていますか?>

 

■高校生、大学生、専門学校生別業界・業種決定度(1400名回答)

<卒業後の進路の業界・業種についてはどの程度決めていますか?>

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2025/4/25

高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査のご報告①

若者はどのように職業を決めるのか?
~「高校生・大学生・専門学校生の“職業決定”実態調査」のご報告①~


 (株)応用社会心理学研究所はこれまで、高校生や専門学校生・大学生の職業決定やキャリア決定の研究を行ってきました。「13歳のハローワーク公式サイト」と行った共同研究では、キャリア・ビューを明確に描けている人ほど、「就労意欲」「就職先としての決心」「就職先への満足」「就職先への納得」が高いということが分かっています。
 「より良い職業選択とは何か」という問いに答えを出すことはとても難しいです。職業決定時点では分からないし、10年後になっても本人でさえも分からないかもしれません。
 我々は、その中でも、より本人が納得できる「職業決定・定着・キャリアの積み上げ」を行える職業選択について研究してきました。職業決定のメカニズム、つまり、職業決定とはどのような状態なのか、職業決定のパターンやプロセスはどのようなものなのか、ということについては十分に明らかになっておらず、上記の問いを考える上でも、実態を明らかにすることは重要です。
 そこで今回は、高校生・専門学校生・大学生を対象に、このような職業決定のメカニズムを明らかにする調査を実施しました。
 調査結果について、順次公開していきます。

 

■調査概要

<調査目的>

本調査は高校生・大学生・専門学校生を対象に、 職業を決定するまでのプロセスを明らかにするために実施された。

村上龍の著作『13歳のハローワーク』のオフィシャルサイトである「13歳のハローワーク公式サイト」と(株)応用社会心理学研究所が共同で行った「“しごと観育成”研究会」では、「職業意識」を高めることが進路への納得につながることが明らかになってる。本調査はその一環として、実施された。

 

<調査方法>

本調査は、全国の高校生・大学生・専門学校生を対象に、オンラインパネルアンケートを使用して実施された。

パネルに事前に登録された、高校生500名、大学生500名、専門学校生400名の合計1400名から回答を得た。尚、男女比は均等になるよう、パネルのデータベースから無作為に選ばれた。

アンケートは、スマートフォンやパソコンを通じてオンラインにて配布された。

 

<調査時期>

2024年3月15日~2024年3月19日

 

<調査対象>

日本全国を対象に実施され、各都道府県から均等に以下の回答者が選出された。

全国の高校生、大学・短大生、専門学校生 合計1400名

 

 


■調査結果

仕事にしたい「好きなこと」ランキング 好きな対象 

 職業決定のメカニズムについての調査結果を順次公開していきますが、まずは職業決定の背景にある「好きなこと」について見ていきます。その中でも今回は、高校生・大学生・専門学校生が”仕事にしたいと考えている「好きなこと」は何なのか”という部分に着目します。

 「仕事で関わりたいテーマとして、あなたが特に好きなことや興味のあるものは、以下のうちどれか」と質問し、複数回答にて選んだ結果をまとめました。

※「好きな対象」、「好きな行動」、「好きな状況」などの複数の聞き方をしていますが、ここでは、「好きな対象」に絞ってランキングしています。

 

高校生が仕事にしたいと考えている「好きなこと」-好きな対象- (500名回答/複数回答) 

大学生が仕事にしたいと考えている「好きなこと」-好きな対象- (500名回答/複数回答) 

 

専門学校生が仕事にしたいと考えている「好きなこと」-好きな対象- (400名回答/複数回答)

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2024/10/8

2025年3月卒業生対象 【特別企画】全国専門学校共同卒業生調査